適応障害
概要
引っ越し・転職・職場のトラブル・いじめ・離婚など、はっきりしたストレスのきっかけに対して、心や体の反応が強く出てしまい、生活に支障が出ている状態です。うつ病ほど持続的ではないものの、放っておくと長引いてしまうこともあります。
主な特徴
- その出来事を考えると気分が落ち込む・不安になる
- 仕事や学校に行けなくなる、遅刻・欠勤が増える
- イライラ・怒りっぽさ、涙もろさ
- 寝つきが悪い、夜中に目が覚める
- 倦怠感、頭痛、胃の不快感など身体症状
原因・背景
職場・学校・家庭などでの人間関係のトラブル、仕事内容の急な変化、責任の増加、過重労働、引っ越し、結婚・出産、介護などの環境・役割の大きな変化、もともとのストレス耐性や性格傾向などが原因として考えられます。
当院での対応方法
何がきっかけで、どのような症状が出ているのかを整理し、「ストレス」と「症状」を切り分けて考えます。可能であれば、休職・部署異動・業務調整など、環境面での調整も含めて検討します。症状が強い場合には、抗不安薬・抗うつ薬・睡眠薬などを用いた薬物療法により、不安や不眠、落ち込みを和らげます（依存性が問題になりにくい薬を優先して選択します）。ストレスとの距離の取り方、考え方の整理、具体的な対処方法（伝え方・断り方など）を一緒に考えながら、ストレス源への対応もサポートします。