自分を責める
概要
ちょっとした失敗や他人の表情を、「全部自分のせいだ」と過度に受け止めてしまう状態です。うつ病や不安症では、自己評価が不当に低くなり、自責的な考えが強くなりやすくなります。
主な特徴
- 過去の失敗を繰り返し思い出して苦しくなる
- 他人が怒っているように感じると、「自分のせいだ」と考えてしまう
- 褒められても素直に受け取れない
- 「自分には価値がない」「迷惑をかけている」と感じやすい
原因・背景
うつ病や不安症による思考の歪み、幼少期の経験や過度な完璧主義、長期のストレスや疲労による心の余裕の低下、人間関係や職場環境での繰り返される否定的な体験などが関係します。
当院での対応方法
「自分を責めてしまう考え方」を、丁寧な対話を通じて一緒に整理します。認知行動療法の考え方を取り入れ、物事のとらえ方のクセを理解し、少しずつ柔らかくしていくお手伝いをします。背景にうつ病や不安症がある場合には、抗うつ薬や抗不安薬による薬物療法を併用し、気分や不安の土台を整えます。「自分を責めないようにする」だけでなく、「自分をどう扱うと楽になるか」を一緒に考え、再発予防も意識したサポートを行います。